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第93回紹介作品

タイトル

『エデンの東』を皮切りに
1955年、 監督 エリア・カザン  115分

紹介者

栗原好郎

作品の解説

監督はエリア・カザン。 赤狩り時代のアメリカで仲間を売ったということでいまだに毀誉褒貶相半ばするカザンの代表作だが、それより何より、ジェームズ・ディーンの事実上のデビュー作と言っていいだろう。 あの「青春のシンボル」というか、「反抗する若者」の代名詞とさえ言われた不世出の俳優。 『エデンの東』、『理由なき反抗』、『ジャイアンツ』とわずか3本の出演作品で映画史に残る。 大人に対する反抗をテーマにした映画は最近は少なくなったような気がする。 というか、反抗すべき権威が失墜してしまったと言った方が適切かもしれない。 父親にしろ、一昔前の頑固おやじのイメージは過去のものだし、社会規範はとうに緩んでしまっている。 『エデンの東』は、旧約聖書のカインとアベルの物語を第一次大戦下のカリフォルニアに置き換えて、舞台演出からハリウッドの代表的監督となったエリア・カザンが初めて手掛けたシネマスコープ。 父と子、母と子、兄弟という古くて新しい関係を描いた佳作。 われわれは自分の親を選べない。 生まれる場所も。

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