SIMON SCHAMA'S THE AMERICAN FUTURE
サイモン・シャーマのアメリカン・フューチャー
3巻
American Plenty
豊かさの限界
(50分)

第3巻では、豊かな資源をもとに繁栄を築いてきたアメリカと、その成長の限界に迫る。アメリカは豊かさと繁栄を求めてひた走ってきた。西部開拓により次々と新しい街がつくられ、巨大ダム建設により農地が広がった。サイモン・シャーマは、石油、そしてコロラド川に象徴される大量の水がその繁栄を支えてきたと分析する。1970年代、カーター大統領は大量消費社会における資源の限界を示唆し、「人間の価値は社会への貢献ではなく、富や財産で計られるようになってしまった」と述べたが、国民に彼の考えが受け入れられることはなかった。この楽観主義こそがアメリカの象徴ともいえる。今、アメリカでは各地で水不足が問題となっている。水利権をめぐる都市と農村の対立。資源に限界が見えはじめ新政権の対応が注目される今、繁栄と拡大路線をアメリカはどう変えることが出来るのか。

<出典>
BBC 総合カタログ2010(MARUZEN)