【文献管理ツール】Mendeleyの使い方

こんにちは!
図書館サポーターの小山佳子(木曜日担当)です😊

卒論や修論,その他論文を書くとき,参考文献として関連研究等の論文を引用しますよね.
そのときに,「あの内容の論文はどれだっけ?」「あの文献はどこに保存したっけ?」「この論文はどんな内容だっけ?」など文献の管理に困った経験はありませんか?

今日はそんな文献管理に便利な「Mendeley」の使い方について簡単に紹介します!

「Mendeley」とは


Mendeleyとは,Elsevier社が提供する無料の文献管理・引用文献リスト作成ツールです.
研究活動において,文献情報の管理や最新研究の発見をサポートする強力なツールとして世界中の研究者に利用されています.
九州工業大学では,機関版を利用することができ,個人用のディスク容量が100GB利用できます!

「Mendeley」でできること

1.保存しているPDF(文献)を整理・管理する
 書誌情報(タイトル,筆者,ジャーナル情報,概要など...)を分かりやすく管理できます.
 研究テーマや分野ごとにフォルダ分けすることもでき,検索機能で必要な論文をすぐに見つけられます.

2.各種データベースからの文献情報を簡単に収集する
 Google Scholar,PubMed,Scopusなどのデータベースから,ワンクリックで文献情報とPDFを保存できます.
 Web Importerという便利なブラウザ拡張機能を使用します.

3.論文執筆時の参考文献挿入と参考文献リスト作成
 Word文書での論文執筆時に,本文中の参考文献の挿入や,論文最後の参考文献リストを自動で作成し挿入することができます.
 約7,000種類以上の引用スタイルに対応しているので,投稿先の雑誌に合わせて自動的にフォーマットを変更できます.

4.PDFに注釈やハイライトを追加
 論文を読みながら,重要な箇所にハイライトを入れたり,メモを追加したりできます.
 これらの注釈も同期されるので,どの端末からでも確認できます.

5.研究グループでの文献共有
 プライベートグループを作成して,研究室のメンバーや共同研究者と文献情報を共有できます.
 機関版では最大100人,1,000グループまで作成可能です.

「Mendeley」の特徴

1.クラウド機能で場所を選ばずアクセス
 デスクトップ版(Mendeley Reference Manager)とウェブ版を組み合わせ,同期をすることで場所や端末を選ばずに同じ情報にアクセス可能です.
 研究室のPC,自宅のPC,スマートフォンからでも同じ文献ライブラリにアクセスできます.

2.完全無料で豊富な機能
 基本的な文献管理機能はすべて無料で利用できます.
 九州工業大学の機関版では,さらに大容量のストレージとグループ機能が利用できます.

3.多様なプラットフォームに対応
 Windows,Mac,Linuxのデスクトップ版,ウェブ版,そしてWord用のアドインまで揃っています.
 主要なブラウザ(Chrome,Firefox,Safari,Edge)で文献収集ができます.

Mendeleyの使い方

Mendeleyの詳しい説明と使い方は,九工大図書館ホームページにリンクが貼ってあるので,そちらを参考にしてください!

https://www.lib.kyutech.ac.jp/library/ja/node/1186

1.アカウント作成
 www.mendeley.com にアクセスして「Create a free account」をクリック
 メールアドレスとパスワードを設定し,確認メールからアカウントを有効化します

2.必要なツールをインストール
 ・Mendeley Reference Manager:デスクトップ版文献管理ソフト
 ・Mendeley Web Importer:ブラウザ拡張機能(文献収集用)
 ・Mendeley Cite:Word用アドイン(引用・参考文献リスト作成用)

3.文献を収集する
 ・PDFファイルをMendeleyにドラッグ&ドロップ
 ・Web Importerを使ってオンラインデータベースから直接保存
 ・ScopusやScienceDirectからMendeleyに直接エクスポート

4.文献を整理する
 ・研究テーマごとにCollections(フォルダ)を作成
 ・文献の書誌情報を編集・補完
 ・PDFにハイライトや注釈を追加

5.論文執筆で活用する
 ・Mendeley CiteでWordに引用を挿入
 ・引用スタイルを投稿先雑誌に合わせて変更
 ・参考文献リストを自動生成

おすすめポイント

✅ 文献管理の時間を大幅短縮
論文のタイトルや著者名を手動で入力する必要がなく,データベースから自動で情報を取得できます.

✅ 引用フォーマットの自動変更
投稿先が変わっても,引用スタイルをワンクリックで変更できるので,フォーマット作業に時間を取られません.

✅ どこからでもアクセス可能
クラウド同期により,研究室でも自宅でも,同じ文献ライブラリにアクセスできます.

✅ 研究室での共有が簡単
指導教員や研究室メンバーと文献情報を共有でき,研究の効率が向上します.

さいごに

論文執筆は大変な作業ですが,Mendeleyを使うことで文献管理の手間を大幅に削減できます.
特に卒論や修論を控えている学生さんには,早めに導入することをおすすめします!

使い方で分からないことがあれば,図書館カウンターでもサポートしていますので,お気軽にお声かけください💪

みなさんもぜひ Mendeleyを使ってみてください!

ご覧いただきありがとうございました✨
 

参考文献

Mendeley公式サイト
Mendeleyガイド
エルゼビア・ジャパン Mendeleyユーザー向け情報

所属