【本紹介】 万事快調〈オール・グリーンズ〉/ 波木銅

みなさんこんにちは!

本日は、

『万事快調〈オール・グリーンズ〉』著・波木銅(なみきどう)/ 文藝春秋

を紹介します!

1月16日に映画が公開され、飯塚分館では「今読みたい!注目の本」コーナーに並んでいます。

私は映画を先に観て、その面白さに惹かれて原作を手に取りました。今回は原作を紹介しますが、どちらから触れても楽しめる作品ですので、気になった方はぜひ映画の方もチェックしてみてください!

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あらすじ

このクソ田舎とおさらばするには金!とにかく金がいる!だったら大麻、育てちゃえ(学校の屋上で)。

 「(学校の屋上で)」とカッコ書きで付け足された、軽やかでポップな雰囲気に、私は心を掴まれました...。

 物語の舞台は、田舎の工業高校にある「園芸同好会」。メンバーは3人の女子高校生です。 彼女たちが花々に水をあげるのどかな放課後を想像しますが、その実態はなんと 大麻栽培に手を染める犯罪クラブ なんです!近所のホームセンターで買った肥料や学校のプランターといった見慣れた日常の中に、 本来遠い存在であるはずの大麻が入り込む。 そんな 異常な日常 を描いた作品です。

 「育てちゃえ」という彼女たちの無邪気な振る舞いが、犯罪というテーマの重さを裏切り、 この作品ならではの面白さや読みやすさを生み出しています。

見どころ

 私の考えるこの作品の見どころは2つあります。

 1つ目は、 登場人物たちの剥き出しの強さ です。

 園芸同好会の3人は、学校や家庭に薄暗い闇を抱えています。 しかし、彼女たちは決して自分を悲劇のヒロインにはしません。

「私たちの人生ってそんな、ブックオフで百円で買えるような物語じゃないから」

 そんな象徴的なセリフがあるように、彼女たちは現状を悲観するのではなく、自らの力で(たとえそれが危うい道であっても) 運命を切り拓こうとします。その真っ直ぐな強さは、読者に勇気を与えてくれます。

 2つ目は、思わず笑ってしまうほどキレのある会話劇 です。

 登場人物たちの会話は、ちょっぴり(かなり?)口が悪く、まるで音楽のようにリズミカルに次から次へと言葉が飛び出します。

「食い物を粗末にするなよ」

「やだね。どうせしょうもねぇ人生なんだから、食い物くらい好きに粗末にさせろ。私は食い物を粗末にするし、イライラしたら物に当たる」

「最悪じゃねぇか」

 また、彼女たちは小説や映画、漫画などのカルチャーが大好きで、会話の端々に好きな作品を引用した表現がちりばめられています。 特に原作では、映画版よりもさらに多くの作品が引用されています。「あ、この作品知ってる」という発見があるのも、この作品の楽しみ方の一つだと思います!

最後に

 今回は、波木銅さんの『万事快調〈オール・グリーンズ〉』を紹介しました。

 少し刺激的なテーマではありますが、読み終わった後はどこかスッキリと、爽やかな気分になる一冊です。 原作は飯塚分館にありますので、ぜひ気軽に手に取ってみてください。

 また、現在公開中の映画版では、オリジナルの展開や、映像ならではのラップのかっこよさも堪能できます。ぜひ、映画館の大きなスクリーンと音響でも、彼女たちの物語を体感していただきたいです!

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。☺️💚

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